清水のブログ

「いち」大学生の日々

『死にがいを求めて生きているの』-1 白井由里子-

朝井リョウさんの小説『死にがいを求めて生きているの』を、先輩が貸してくれました。

f:id:shimizu_blog:20200210155306j:image

10編に分かれていて、おそらく群像劇だと思うので、一日一編読んで、それぞれ感想を備忘録がてら書くことにします。

 

あらすじ

今回は、「1.白井由里子」です。

 主人公、白井由里子は看護師です。

4日間の周期で繰り返される勤務(日勤→深夜勤→準夜勤→休日)をこなしています。

彼女はこの繰り返しを「塊の連鎖」と表現します。

この連鎖にしがみついていれば、嫌なことはあるけど明日、明後日には乗り越えている。自動的に、運ばれていく。

高校生までは、「塊の連鎖」でも、卒業というゴールがあった。でも今はない。同じことの繰り返し。

そう思う一方、同窓会で再会した、就職を目の前にする友人を見て「大きな変化をする前の人間は輝いている」と感じることもあります。

 

彼女の勤める病院に「南水智也」という患者がいます。

いわゆる「植物状態」の患者です。

その病室には、彼の親友の堀北が来ます。空いた時間のほぼすべてをここに来ることに費やしているようです。

 

白井由里子には弟がいます。

彼は最近、仲の良い友達が転校することがショックで塞ぎ込み、学校にも行っていません。

由里子は、親友を想って病室を訪れる堀北と弟を会わせることを決めます。

 

感想(ネタバレあり)

「同じことの繰り返し」がテーマだと思いました。

 

弟と堀北を会わせた由里子ですが、本当は弟のためではなく、ある事を自分が堀北に聞きたかったのだと気づきます。

その言葉とは「毎日同じことの繰り返しで、意味なんてあるのかって思わない?」でした。

対して堀北は「明日が南水の目覚める日だと思っているから、同じこととは思わない」と答えます。

これに由里子も弟も感銘を受けます。

 

あ、僕も受けました。

由里子が弟と堀北を会わせたのは「繰り返し」ではない行為ですし、由里子自身も「大きな変化の前の人間の輝き」を知っています。

「繰り返し」から脱却しようとしたからこそ、変化が起きたのです。

これは大切なことですね。

 

あともう一つ印象的だったことがあります。

由里子が、友達の転校で塞ぎ込める弟を「羨ましい」と感じる。という場面です。

由里子は、看護師の仕事を続けているうちに、生死への関心が薄くなっています。

こういうことってあるよなぁと共感しました。

僕も最近、自分の感情が薄くなっている気がするのです。

www.shimizu-blog.com

 人間は、年とともに感情を失っていくのでしょうか。

それを感じるのがすごく嫌です。抵抗で苦しむときがあります。

「同じことの繰り返し」から脱却しようとすれば、以前のようになれるのでしょうか。

読んでいてそう思えました。

おわりに

今回はこんな感じです。

40ページのお話に対して約1000文字書きました。

このペースを下回らないように投稿したいです。

それでは。