清水のブログ

「いち」大学生の日々

『サラバ!』西加奈子

西加奈子さんの『サラバ!』を紹介します。

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計900ページくらいです。

この小説は、高校生の頃に読んだのですが、読むのがつらい部分があって読み飛ばしながらだったので、もう一度呼んでみようと思い立ちました。

驚くほどすらすらと読めました。高校生の頃は、なぜそんなにもつらかったんだろうと思うほどに。

あらすじ

さて、「あらすじ」と書きましたが、この小説は非常に長く濃密なため、いつものようにあらすじを書くのが困難です。

なので、ざっと自分なりに「〇〇編」と分けていきます。

「〇〇編」のどれかに興味を持ったら、それが収録されている巻から読むのも良いと思います。ハマったらもう一度上巻から通して読む、という感じ。

 

『サラバ!』は、主人公「圷 歩(あくつ あゆむ)」の一人称で書かれています。彼が産まれてからの物語をたどっていきます。

上巻

誕生・イラン編→幼稚園・小学校編→エジプト編(ヤコブ編)

中巻

帰国後、中学・高校編→サトラコヲモンサマ編→大学編

下巻

大人編→友人との再会編→家族との再会編→ヤコブとの再会編

 

こんなかんじです。

圷歩の人生が始まり、バラバラになり再構成される物語だと思います。

思うことあれこれ

「感想」といえる文章ではないので「あれこれ」というタイトルにしました。

読み終わって、興奮を残しておきたい思いで書いています。

言葉にしてもすべて表せるわけではないけど、少しでも残したいので書きました。(これはこのブログすべてにいえることです)

 

ボリュームがあまりにあって感じ入ることが多すぎるので、「とにかく読んでほしい」と書いておきます。

これを感想にするのは労力が必要だと感じます。書けたら「頑張ったな」と言いたいくらい。

 

僕は、小説は糊のようなものと思っていました。

生きててバラバラになってしまう心を繋ぎ止めてくれる役割です。(もちろん、小説に限らず映画や音楽などもですが、一番、自分のペースで進めるのは小説と思います)

作中にも、「小説は、自分を分解していちから考えさせてくれる」と書いてあって、自分の考えを肯定された気がして嬉しかったです。

この小説は、そんな思いにさせてくれました。

一人の人間の人生を辿っているという形式からでしょうか。

 

作中、イラン革命や東日本大震災といった、現実と同じ出来事が描かれます。

また、明らかに作者本人の思いを読者に語りかけている文章があります。

それゆえ、読んでいてフィクションと現実の境が無くなるような印象を受けました。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』みたいな。

なんだ、現実を生きればいいじゃないか。もっと自分は遠くに行けるぞ。と感じました。

とある漫画の台詞で言うなら、「現実と戦うための」物語、といえるでしょう。

 

以上です。あなたに響くかどうかはわからないけど、ぜひ皆さんに読んでほしいと思っています。