意見の偏り/夏物語

この前、友達と小説の話をしました。「小説の話」といっても「昨今の文学は~」とかいうのではなく、最近、小説は読むか、とかそういう話でした。

友達が「作者の考えに染まってしまうから最近は読まない」と言っていました。

彼は物語(だけじゃないかも)に触れると相当に影響されてしまうそうです。

僕の意見としては、別に染まってしまってもいいし、影響を受けながらいろんなものに触れていって自分の考えが生まれるんじゃないか、と思っています。

どっちの意見が正しいとかそういう話ではありません。

 

さて、今朝、川上未映子さんの小説『夏物語』を読みました。

夏物語 (文春e-book)

夏物語 (文春e-book)

 

「子供を作ること」がテーマの作品でした。

作中には様々な考え方の人が登場します。

「父親の分からない妊娠なんてあり得ない」「助けにならないなら父親なんていらない」「子供は生まれてくるべきではない」

読んでいると、どの考え方も理解できます。

特に「子供は生まれてくるべきではない」というのはなかなか刺さりました。

「生まれてくる子供が幸せになるかなんて親の賭けなのに、世の中は当然子供を産むことは幸せだという。人生には苦しみがあるけど、総体的には幸せだと考えているからだ。その考えを新しく生まれる子供にも持たせたいからだ。」みたいな考えでした。

確かに、生まれたがって生まれてくる人はいませんし、一理あるように感じました。

僕自身は「生物で学んだから」という理由で、「ヒト以外の生物は自身の遺伝子を残すように設計されているから子供を作る、ヒトは遺伝子による命令に逆らえるが、脳は遺伝子を残すことを推進する」と考えていますが、子供を作るすべての人が「遺伝子を残したい!」と考えているわけではないでしょう。

ついでに、僕はあまり「家族の幸せ」というものがあまり分かりません。自分の家族を見ていて、あまり幸せそうに見えないからだと思います。

大切に育ててくれて、感謝はしています。しかし、自分もまた家族を作って・・・と考えるとそこに幸せを見いだせないのです。

決して虐待されたり家庭内暴力があったわけではないですが、そう思ってしまうのです。

結婚したら、子供を作ったら分かるものでしょうか?でも、作中の言葉を借りるなら、それは「賭け」でしかないしなぁ、と思います。(影響されてますね~)

自動車学校で僕の担当だった先生(40,50代?)が「結婚してるけど子供はいない」と話していました。

「今年の夏は夫婦でキャンプに行った」とか聞いていると幸せそうに思えました。

なぜ幸せそうに思ったのか考えてみると、自由気ままそうだから?愛を感じるから?とか思いました。

でもそれは子供がいないから?そこに子供がいたら幸せそうではないの?とか考えると、よくわからなくなってきました。

もし自分が子供を育てることになったら(血のつながりは関係なく)、その子が幸せになるように努めます。

だけど、生み出すのも育てるのも全部親のエゴなのかとも思うと、子供に対してどんな風に感じてしまうか怖くなります。

なんてことを、小説を読みながら考えました。

これでまた僕の意見はどっかの方向に偏ったのかもしれませんね。
別の本を読んだりしたらまた偏るかもしれません。